旬の海の幸・山の幸を生かした端正な日本料理
大阪・北新地 日本料理 かが万
1978年、石川県能登半島出身の坂博雄さんにより創業された「日本料理 かが万」。数寄屋造りの店内に一歩入ると、北新地の賑わいとはまるで別世界にいるような静寂が心地よい。凛とした空間とともに、旬の海の幸・山の幸を生かした料理もまた端正な佇まい。旬味をちりばめた懐石料理のなかでも、「このひと品ですべてがわかる、料理人にとって一番気を遣うところですね。茶懐石におけるメイン、煮物椀として味わっていただけたら」と料理長の藤原利光さんが話すのが、椀物。羅臼産の昆布を使い、オーダーが入ってから削りたての鹿児島・枕崎のカツオ節を入れて出汁を引く。作りたてを提供する、このひと手間により、馥郁と広がる香りや繊細な味わいが生まれるのだ。
写真の「うずら真丈のお椀」は、薄く積もった初雪を思わせる薄切りのかぶらの下に、松葉柚子、末広大根、うぐいす菜。うずら真丈はふんわりやわらかく仕立ててあり、口の中でやさしくほどける。金色に輝く出汁の深い滋味に、陶然となるひと品だ。また、「かが万」では、店主の出身地である能登の輪島塗りのお椀を120種類も所有し、季節や節句に合わせて使い分けている。富と繁栄を願う、縁起の良いふくら雀が遊ぶ蒔絵のお椀などは、ハレの日にふさわしい華やぎにあふれ、思わず笑みがこぼれる。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
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掲載日/ 2015.12.18
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17:00~21:30(ラストオーダー)
定休日:日曜、祝日、2015年12月28日(月)~2016年1月5日(火)