店長の加藤啓志さんは、通りをはさんで向かいにある「割烹 秋やま」で12年間修業を積んだ和食料理人。高い料理技術はもちろんのこと、クリエイティビティあふれる才能を「秋やま」主人の秋山尚登さんに見込まれて、串揚げ専門店「パンコヤ（PANKOYA)」を開店させることになった。割烹店がプロデュースする店らしく、メニューには高級食材が並び、魚介の串が多いのが特徴。そのなかで、揚げたシャリにトロをのせた「侍ボール」と同じくらい評判が良いのが、写真の「鮑と雲丹」の串揚げ。オイスターソースで炊いた鮑を揚げ、仕上げに生雲丹をたっぷりとのせたひと品だ。鮑のアツアツと、雲丹のひんやり感。貝ならではの歯応えと、雲丹のとろける食感。油の満足感と、生ものの新鮮さ。

たくさんのコントラストが口の中で合わさり、パンチの効いた驚きに変わる。「パンコヤ」では雲丹のバリエーションはたくさんあり、写真の串も、日によっては「雲丹の侍ボール」などに変わることがある。おすすめは前菜、サラダ（野菜スティック）、串14本、間もの2品からなる5,000円のコースだが、雲丹が食べたい場合は、予約の際にリクエストすることをおすすめしたい。

Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Noriko Yokota