モダンで彩り豊かなペルー料理店
東京・神宮前 ベポカ
ペルーは昨今美食家好みのレストランが増え、美食の国として注目されていますが、東京でペルー料理を楽しめるお店はまだごくわずか。ペルー料理とは、一体どんな料理なのでしょうか? 「ミシュランガイド東京」に“ビブグルマン”として3年連続掲載されているペルー料理店「ベポカ」の店主、仲村渠(なかんだかり)ブルーノさんによると、ペルー料理はさまざまな移民の影響を受けて発展してきた特徴があるといいます。

オーナーシェフの仲村渠ブルーノさんはペルー生まれの日系3世。建物の鮮やかな色使いは、植民地時代のリマの建物をイメージしている
「ペルーの首都リマには、かつてスペインの統治時代にさまざまな国の移民が集まってきました。スペイン系をはじめ、アフリカ系、中国系、日系の移民も多く、彼らの母国の料理が自然に融合しながら発展してきたのがペルー料理です」と仲村渠さん。
本場の味と雰囲気を楽しめるように、店内のインテリアもリマの街角のレストランをイメージしているそうです。

ペルーのクリオージャ音楽やラテンジャズが流れるダイニング。2013年3月にオープン
ペルーは、日本と同じように新鮮な魚介類に恵まれた国。鮮魚のマリネ「セビチェ」は、ペルー料理の代表的なメニューのひとつです。「セビチェ・ミクスト・スぺシャル」は、真鯛などの鮮魚だけでなく、海老、蛤、帆立、雲丹も使った贅沢な仕立て。ほのかな辛みと酸味のある味付けは、キーライムと、ペルーの「リモ」という唐辛子によるものです。お皿に添えられたさつまいもや大粒のとうもろこしは、口の中でスパイシーさを中和する役割があるのだとか。

「セビチェ・ミクスト・スぺシャル」3,200円。本日の鮮魚、海老、本日の貝、雲丹のセビチェ。2〜4人でシェアしてどうぞ
ペルー料理は、アンデス地方原産のじゃがいもがよく使われることも特徴のひとつ。たとえばケーキのように華やかな盛り付けの「カウサ・レジェーナ」は、なめらかなマッシュポテトの中にチキンと野菜を詰めた伝統料理です。マッシュポテトは、果肉にうま味のあるペルー産の黄色い唐辛子と、ライムで味付けしたもの。仲村渠さんによると、ペルー料理では唐辛子のうま味を生かすことが重視されるそうです。

ペルーでは家庭でも人が集まるときなどに作られる「カウサ・レジェーナ」1,800円。ほうれん草のペーストを混ぜて色付けしたマッシュポテトを上部に重ね、カラフルに仕上げるのが「ベポカ」スタイル。マッシュポテトには“インカのめざめ”を主体に、ペルー産の黄色いじゃがいもを使用。黄色いソースはペルーの唐辛子、緑のソースはコリアンダーを使ったもの
一番人気の「ロモ・サルタード」は、牛ヒレ肉と野菜のソテーです。国産の牛ヒレ肉や赤玉ねぎ、トマトのうま味とフレンチフライのほくほくした食感が魅力的なこの料理は、中国料理の「炒め」の技を取り入れたもの。ペルー産の醤油と赤ワインビネガーの味付けは日本人にもなじみやすく、遠い国ペルーに親しみが湧くメニューです。

国産の牛ヒレ肉を使用した「ロモ・サルタード」2,600円。付け合わせのライスはガーリックと塩で味付けした「アロス・コン・サル」
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Megumi Komatsu
〈おすすめメニュー〉
アラカルト
「セビチェ・ミクスト・スぺシャル」3,200円
「カウサ・レジェーナ 」1,800円
「ロモ・サルタード」2,600円
※1テーブル(〜4名様)につき500円のチャージを頂戴いたします。
〈カード会員様特典〉
ご予約の方にグラスワインまたはソフトドリンクを1杯サービス◆特典期間
2019年9月18日(水)→10月17日(木)
※ご予約の際は「タカシマヤのカード会員」である旨をお伝えください。
※お支払いはタカシマヤのクレジットカードをご利用ください。
※電話受付時間18:00〜23:00(月~土)
掲載日/2019.9.18
表示価格は税(8%)込です。※サービス料はかかりません。
2019年10月以降は消費税改定に伴い価格が変更となります。