洗練の美食体験を約束する、モダンイタリアン
京都・丸太町 ビーニ
京都・銀閣寺近くの山裾に広がる住宅地。町家を改装した店内には4人がけのテーブルが3卓のみ。ランチ、ディナーともに1日2組しか予約を受けないのは、ゲストがゆったりと食事ができることを考慮した結果だ。「ビーニ」の料理はモダンイタリアンと称される。イタリアやスイスなど、ヨーロッパのトップシーンで活躍してきた、中本啓介シェフの最新技術が凝縮された料理、洗練された盛り付け、奥様・理恵子さんの落ち着いたサービス。ランチでもディナーでも食事にかける時間を2〜3時間はみたい、特別な日のためのイタリアンだ。写真の鹿肉のローストは、なんと4段階の火入れを経て作られている。国産の鹿肉ブロックを乳清とともに63℃で真空調理し、フライパンで焼き目をつける。
その後ローズマリーなどを加えた約50℃のヘーゼルナッツオイルでポーチングし、最後にグリラーで中まで火を通す。切り口が魅せる均一な色合いと素晴らしいツヤは写真通りだが、口に運んでも見た目通りのなめらかさで、じゅんわりとやわらかく、上品を極めた味わいだ。鹿肉と一緒に盛られているのは、乾燥洋梨のやわらかな酸味を利用したソース、カカオをまぶした丹波栗、ショウガが香る柿のチャツネ、大原のハーブたち。ひとつひとつは独立した要素でも、口に入れるとフレーバーがぴたっとひとつにまとまるシェフの計算に感服する。料理の内容は時季によって異なるので、予約の際にお店に確認したい。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Noriko Yokota
記事更新/ 2013.10.18
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