ゆったりとした落ち着きある空間で東海の幸を楽しむ
名古屋・中村 もちづき
チェロの音色が優しく届く。グラスの音、話し声、照明、そして店主望月孝浩さんの穏やかな口調…。心地よい静けさと、お客を包み込む安らぎの空間がそこにある。名古屋駅の西、地元では「駅裏」の呼称で親しまれ、かの太閤秀吉の生家も近い界隈に「もちづき」は佇む。先代が居酒屋を営んでいた頃から数えて25年、岐阜の正統派日本料理「たか田八祥」での修業を経て跡を継ぎ、自分の個性に合う店へと改装を施し9年の月日が流れたが、いつ来ても新鮮さがある。最近ではイタリアンやフレンチのシェフとのコラボレーションディナーも開催。違う世界に触れることで刺激を受け、料理にも反映しているという。一汁三菜4,725円、一汁五菜6,300円、おまかせ8,400円~の月替わりのコース3種を用意。
11月になると岐阜の美山産「真鴨の焼きもの」や三河湾の「鰆のたたき」も登場。これからの寒い季節は、三重産や静岡舞阪産の「牡蠣味噌鍋」を特注するもよし、伊勢湾産穴子や愛知産ふぐなどをコースに盛り込むのもいい。シメは、常連客にはお馴染みの「静岡産生海苔茶漬け」が控えている。静謐な空間ですべてを忘れて東海の旬の幸でもてなされる、そんな贅沢な過ごし方が楽しめる味わい深い店なのだ。
Photo/ Hiroshi Mamiya
Text/ Sayuri Hiratsuka
基本情報
記事更新/ 2011.11.18
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