吟味を重ねた食材で、緩急に富んだ懐石料理に
京都・烏丸 和ごころ 泉
自ら産地を訪ね吟味を重ねた食材で、心づくしの料理を手がける店主の泉昌樹さん。あえてカウンター席を設けず、座敷も椅子席もプライベート感を大切にした造りにしている。名古屋の料亭を皮切りに、京都「桜田」など名店で鍛えた腕が冴える季節の懐石料理は、緩急に富んだ内容。大きな器に人数分を盛り込む季節の八寸や趣向を凝らした焼き物など個室ならではの醍醐味を生かし、ハレの気分を盛り上げてくれる。コースの締めに出される食事には新米の時期をのぞいて、さまざまな炊き込みご飯が土鍋で登場。写真の「くるみご飯」は丹波・篠山の農家から届く五分づきの玄米と黒米の炊き上がりに、煎ったクルミをたっぷりと散らしたもの。
土鍋のふたを開けた瞬間にふんわり漂う香ばしい香り、クルミのほくほくとした食感とほどよい野趣、噛みしめるほどに広がるご飯の甘みにほっとする。冬にかけては蟹や海老芋を炊き込んだご飯も楽しみだ。安全でおいしい食材を求めて各地の生産者を訪ねる泉さんの料理はうれしい驚きと、どこか懐かしい味わいで訪れる者の心をほんのり温かくする。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
基本情報
京都・烏丸
和ごころ 泉
TEL. 075-351-3917
京都市下京区烏丸仏光寺東入ル一筋目南入ル 匂天神町634-3
和ごころ 泉
TEL. 075-351-3917
京都市下京区烏丸仏光寺東入ル一筋目南入ル 匂天神町634-3
記事更新/ 2013.10.18
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