ご飯によく合う甘めのタレが味の決め手
東京・麹町 うなぎ 秋本
麹町界隈は、江戸時代から現在まで、由緒ある屋敷街として名を馳せるエリア。「秋本」が開業した約100年以上前も、このあたりには食通の文化人が多く住んでいたという。店舗のお座敷のほかに、ごく近隣の屋敷に仕出しを行っていたが、次第に「鰻は秋本に限る」と定評となり、テーブル席も併設。その後、広い層に名が知られるようになった。”お昼に鰻でちょっと贅沢を”というときには、ぜひ、「善国寺定食」を頼みたい。名は店前にある善国寺坂から命名。季節の和物からはじまり、う巻き、蒲焼、ご飯、吸物、お新香、果物からなるセットとなっている。定食なのですべての皿を一度に出してもらってもよいが、酒を楽しみたい人は、まずは和物とう巻きをいただき、酒のつまみとして楽しんでもよい。
ハイライトの蒲焼きは、宮崎または鹿児島の生産者から毎日空輸される国産鰻で、割きたて、蒸したて、焼きたてをモットーに、焦げ目がつかないよう深みのある「蒲色」に仕上げられる。初代の頃から継ぎ足されてきたすっきりとした甘めのタレによって、ご飯がことのほかおいしく感じられ、思わず笑みがこぼれてくる。
Photo/ Kohei Nakamoto
Text/ Noriko Yokota
基本情報
記事更新/ 2012.6.18
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