趣きのある京町家を生かした空間でいただく日本料理の真髄
京都・烏丸御池 室町和久傳
京都・高台寺に本店を構える料亭「和久傳」。その流れをくむこちらは洛中にあり、昭和初期の京町家を生かした趣きのある空間でお客様を迎える。「まず素材ありきという本店の考え方を守りつつ、今いちばんおいしい食材をどう生かすのか? 見せ方や切り口、合わせ方で室町ならではの冒険をしていきたいですね」と藤山貴朗料理長。ひと月ごとに区切られたお品書きはなく、「日々最もおいしいものを味わっていただきたいから」と食材を優先して料理内容は替わる。活気あふれるカウンターの一角に備えられた炉で皮ごと炭焼きにするタケノコは春ならではのお楽しみ。薄口醤油をひとはけ塗って焼いたシンプルな一品ながら、抜群の香ばしさに思わず笑みがこぼれる。
穂先の甘みと根元のほろ苦さの対比も面白い。「タケノコは若竹煮や木の芽和えなどシンプルな料理にも使い勝手の良い素材です。焼いたタケノコに鯛や鱈の白子をかけ、干し子をまぶしたものなどをお出しすることもありますよ」と料理長。今日はどんなスタイルで楽しませてくれるのかしら?と期待に心を躍らせながら訪れたい。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
基本情報
記事更新/ 2014.4.1
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