趣のある器に盛る自由闊達な美味が感嘆を誘う
大阪・西天満 西天満 岩さき
2013年3月にリニューアルオープンした店は磨き上げられた檜のカウンターがすがすがしい。店主の岩﨑雷太さんはフランス料理の経験を積んだのち、縁あって和食の世界に転向。料理のスタイルも「寒い時季はまず椀物をお出ししますし、暑い日には酢の物からスタートすることも」と会席料理の形にとらわれない。岩﨑さんの自由度が最も表れるのが、素材。「自分が今食べたいもの、好きなもの」を基準にセレクトするのは熟成肉やフォアグラ、時季によっては熊肉もと幅広い。写真の肉料理は鹿児島産の牛ランプ肉を1カ月熟成させたもの。お客様が席に着いたところで炭火にかけて、コース後半までゆっくり焼いては寝かせることを繰り返す。
熟成を経てやわらかく旨みを存分にたたえた赤身に添えたのは、赤ワインとたまり醤油のソース。酸味と塩味のあるカンボジア産の粒胡椒がアクセントになる。セイコガニの身をマスカルポーネチーズ、アボカドと和えて出すなど「常にお客さんを驚かせたい」という心意気が一皿一皿から伝わってくる。愛媛県八幡浜の白甘鯛、熟成させた天然鰻など極上の素材がどんな趣向で登場するのか、心躍らせながら訪れたい。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
※昼はクレジットカード使用不可
基本情報
記事更新/ 2013.12.18
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