季節ごとの海の幸を味わう悦びに浸る
東京・新宿 和味りん
花園神社のほど近くに、「新宿で魚を食べるならここ」と食通をうならせる「和味りん」がある。店主の芳賀博康さんは、「産地直送の魚をメインとした和食店を開きたかったんです。日本のみならず、新たな食材をつねに探究していきたいと思っています」と語る。店で使う魚の多くは、長崎、南房総、氷見の漁港から直送されたもの。選び抜かれた魚介類の味わいを存分に引き出すのが、芳賀さんの確かな知識と技術だ。たとえば、水揚げから少し時間を置くと脂が熟成し、旨みが増すというクエは、厳しい温度調整のもと、1週間ほど寝かしてから使っている。そんな同店の一番人気は、キンキ(キチジ)の煮付け。道東産の脂が乗ったキンキを使い、たまり醤油、酒、砂糖で煮て、ふっくらと仕上げたひと皿だ。
作り置きはせず、注文が入ってから一尾ずつ調理しているため、身のやわらかさと味わいをしっかりと楽しむことができる。「その日のおいしい魚を食べてほしい」との思いから、基本はアラカルト。海の幸との一期一会を追求する姿勢が評判を呼び、2005年のオープン以来、着実にリピーターを増やし続けている。
Photo/ Kohei Nakamoto
Text/ Ryoko Nakagawa
※ランチのみクレジットカードの使用不可
基本情報
記事更新/ 2013.11.18
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