一軒家でゆるりと楽しむ懐石ともてなし
横浜・真砂町 真砂茶寮
4度のミシュラン二つ星に輝く「料理屋 真砂茶寮」は、関内駅からほど近くに立つ、数寄屋造りの一軒家にある。繁華な立地ながら、小さな手水を備えた玄関を通り、無垢の木で統一された、どこか温かみのある設えの中に足を踏み入れると、周囲の喧騒はまったく感じられない。ここでいただけるのは、店主の入江延彦さんによる懐石料理だ。こちらで人気の一品が、「特別懐石」コースで出される「俵物三品」。キンコ(干しナマコ)、フカヒレ、鮑を盛った贅沢な一皿で、横浜開港150周年時に入江さんが考案した料理。江戸時代の開港当時、主要な輸出品であった食材3つを取り入れ、港町横浜の歴史に思いを馳せられる一皿として喜ばれている。「俵物三品」以外のメニューは基本的に、季節の移ろいを繊細に取り入れた“旬替わり”となっている。
また、伊勢海老や鯛など縁起物をふんだんに盛り込んだ宴席料理も好評で、初宮、七五三、祖父母の還暦祝いと、一家の祝いをすべて「真砂茶寮」で行う顧客も少なくない。個室のみの一軒家ならではのプライベート感と、客室や通路など、店内にさりげなく飾られた季節の花からも感じられる、入江さんの温かなもてなし。家族の記念日に接待に、あるいはゆっくりと美味に舌鼓を打ちに。特別な時間を求めて訪れたい店だ。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
基本情報
記事更新/ 2014.01.20
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