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江戸の伝統を受け継ぐ純白の蕎麦 このプランは終了しています

東京・恵比寿 

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純白の蕎麦が特徴の「更科蕎麦」。その始まりは江戸時代だ。信州の反物商が趣味で打ち始めた蕎麦が評判を呼び、殿様について江戸へ。蕎麦の実を徹底的に磨き上げ、中心部分のみを使って打つ白い蕎麦を考案したのは、4代目だった。「翁」の女将・堀井君子さんは、その直系8代目にあたる。「かつて、蕎麦屋にはふたつ入り口がありました。ひとつは、蕎麦だけを召し上がるお客様に向けたもの、もうひとつは、酒肴を楽しみ、最後に蕎麦で締める旦那衆の入り口。当店では、後者のスタイルです」と、料理長の中島潤さん。そのため、営業は夜のみ。お通しから始まる8皿ほどの料理を提供し、その間に蕎麦を打ち始める。締めのタイミングに、できたての蕎麦が楽しめる趣向だ。輝かんばかりに白く細い蕎麦は、淡い味わい。つるりとした食感とともに、蕎麦の香りがふっと鼻を抜けていく。

新蕎麦では、その風味がさらに豊かに広がる。蕎麦の味わいを引き立てるのが、芳醇な甘みのあるつゆだ。つゆは、厚削りの本節からとった濃厚な出汁とかえしを合わせ、冷ましてから湯煎にかけ、1日寝かすことでできあがるもの。つゆやかえしは料理にも使われており、たとえば、お造りも普通の醤油ではなく、つゆをアレンジしたものにつけていただく。料理や蕎麦に加え、明るい女将のもてなしが評判を呼び、ミシュランの星にも輝く「翁」。伝統が息づく蕎麦屋の心づくしを堪能できる店だ。

Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa

営業時間:18:00~22:30L.O.
定休日:日曜、祝日、年始
基本情報
東京・恵比寿

TEL. 03-3477-2648
東京都渋谷区恵比寿西1-3-10 ファイブアネックス 地下1階

記事更新/ 2014.10.20
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