「体にいい美味」を追求する理想形の伝統中華
東京・新宿 古月
中国料理好きの美食家に愛されてきた「古月 新宿」。2012年4月より、料理長の前田克紀さんがオーナーに就任。新たに「食養生コース」を開始し、おいしく、かつ、体にいい栄養素を取り入れるための工夫がコースの随所に生かされている。前田さんは中国政府公認の「中医中薬学会薬膳分会」より高級営養薬膳師の資格を取得。日本でたった3人しか取得者がいないというこの資格を生かし、従来の薬膳とは違って漢方の素材を多用しすぎず、一般的な食材を中心に料理を構成する。季節によって引き起こされやすい体調の変化を考慮し、その時期に必要な栄養素を含んだ新鮮な食材を選び、その素材から旨みを最大限に引き出す調理法によって一皿一皿を印象深い味に仕上げる。
「おいしく食べて心身ともに健やかに」という、現代人の食の“理想形”が目の前に繰り広げられる。季節ごとに内容が替わる「例湯(ライトン)」もそのひとつ。春なら牛肉で気を補う、白インゲン豆を用いて体内の余分な水分を排出させるなど、食材の組み合わせにも体への効能が意識され無駄がない。もともとは中国の家庭料理を手がけてきた前田さん。今も「トラディショナルなものを作りたい」という基本は変わらないという。なかでも人気の「四川マーラー豆腐」は、木綿豆腐や唐辛子などを厳選し、絶妙な煮込み加減でじわじわと辛さが伝わり、とろみが軽い舌触りを生み出す自信作。ワインや紹興酒も充実していて、夜はアラカルトでも楽しめる。食養生と伝統の美味とお酒。まさに大人が求める三拍子が揃った、小さな実力店である。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ HEARST FUJINGAHO
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記事更新/ 2012.5.18
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