シェフの腕が光る野菜本来の味が際立つ小皿料理
東京・銀座 サーラ アマービレ
シェフ・原田慎次さんによる、東京のイタリアンを代表する名店のひとつ「アロマフレスカ」。その同じフロアに隣接し、原田さんが「アロマフレスカの料理を気軽に楽しんでほしい」と話すサロン的な位置づけのレストランが「サーラ アマービレ」だ。広く開いた窓からは、昼は陽光が差し込み、夜は12階からならではの銀座の夜景が美しい。メニューの中心となっているのが、前菜小皿8品セットメニュー。イタリアンの前菜盛り合わせ「アンティパスト ミスト」を、レストランならではのクオリティで提供しようというもので、ひと皿ひと皿に趣向が凝らされている。秋から冬にかけてのメニュー、「石川芋 マルサラワインのソース」は、石川芋(小さな里いも)を丸ごとふかし、マルサラワインのソースを添え、トリュフを削りかけたもの。
こっくりとしたソースとトリュフにより、ほっくりとなめらかな石川芋のおいしさがより感じられる。一方、「芽キャベツのフリット」は、素揚げにした芽キャベツの素朴な味わいを、卵黄を使ったフォンデュータソース(チーズのソース)とグアンチャーレ(豚ほほ肉の塩漬け)の塩気が引き立てる。「料理は『素材への最短距離』を大切にしていますが、これは、単に手をかけないということではありません。素材への最適なアプローチの仕方を探るということです」と話す原田さん。見た目にも楽しい小皿料理は、どれもその信条が感じられる仕上がり。新鮮な手法で、野菜のおいしさをストレートに感じさせてくれる。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
掲載日/ 2016.11.18
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