素材を生かした多彩なメニューとワインとのマリアージュを堪能
東京・麻布十番 クチーナ・ヒラタ
先代が、店を構えて20年余。「クチーナ・ヒラタ」が貫く料理への思いは、“素材に対して誠実に、丁寧に向き合うこと”。国内外から仕入れた季節折々の食材に応じて、月替わりや日ごとのメニューを決めていく。2010年にオーナーシェフとして店を引き継いだ町田武十さんが“春パスタ”として提案してくれたのは、ホウレン草を練り込んだラヴィオリ。菜の花、そら豆、タケノコと、それぞれの持ち味を引き出すべく別々に火を入れた春の野菜たちが、海老と共に目にも鮮やかな一皿を作り出す。海老の火入れも特筆もの。固くなりすぎず、生っぽさを残さず、ふわっとやわらかく、みずみずしさのある食感を楽しむことができる。ソースはポートワインと生クリーム、パルミジャーノで作るシンプルかつコクのある味わい。
海老と野菜を引き立て、もちっとした食感のラヴィオリとも抜群の相性を見せる。「ソースは重たくなりすぎないように心がけました」という町田シェフ。食材それぞれの個性を引き立てながら、美しいバランスを描く一品だ。真摯に向き合った食材が、皿の上で華やかに躍るパスタ。イタリア産を中心に200種類以上を揃えるワインとのマリアージュも楽しみたい。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Naoko Monzen
基本情報
記事更新/ 2013.3.18
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