代々受け継ぎ洗練を重ねていく京の味
京都・神宮丸太町 多幸金(たこきん)
大正12年創業、「京おでんと板前割烹」ののれんを守り続けている。現在3代目の小倉豊武さんと4代目の啓志さんが店を担う。素材は地元産にこだわり、明石の鮮魚や京野菜を使用。鍋の中には「海老芋」「丸大根」「明石の蛸」「生湯葉」などのおでん種がそろう。どれも丁寧な仕事が施され、海老芋は3時間蒸し炊きに。きめ細かく、口の中でねっとりととろける人気の一品。おでん出汁は、かつお、昆布、うす口醤油を合わせた上品な味わいで素材のおいしさが、ぐっと引き立つ。鍋は直火ではなく、湯煎にかけている。煮詰まることがなく、時間がたっても素材の味が生きるという。
手間を惜しまない料理人の心意気を随所に感じる、心地よい店だ。「お客様が店に合わせるのではなく、店がお客様に合わせます。お客様の好きなように料理を注文され、それを調理するという板前割烹をあくまでも追求しています」と豊武さん。カウンター越しに、料理人とのやりとりを楽しみたい。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ HEARST FUJINGAHO
基本情報
記事更新/ 2011.9.20(表示価格は2014.10.16更新)
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