オーナーソムリエの徳原誠さんとシェフの野尻晴雄さんが手を組み、2008年にオープン。一軒家を改装した店内で、ワインとおでんが楽しめる。野尻さんは和食8年、洋食9年の経験の持ち主。おでん出汁にその卓越したセンスが光る。鴨の胸挽き肉、玉ねぎ、にんじんからとったコンソメスープに、味付けは塩のみ。コクと旨みが詰まった鴨のコンソメで炊かれた手作りのおでん種は、甘く香り豊かで、ワインとの相性が抜群。「有機大根・牛ほほ肉の赤ワイン煮」、「ハモと松茸」（秋）、「新玉ねぎとフォアグラ」（春）など、ひねりを効かせたものがお得意。メニューはコースのみで、おすすめは「おまかせコース」8,400円。

ワインに合わせた前菜3～4品、おでん5品（お好み）、土鍋ごはん、デザートが付く。締めの土鍋ごはんはまずそのまま一膳、次におでんのスープをかけてお茶漬に。心に染み入るおいしさだ。ここでしか味わえない斬新で創造性にあふれるおでんを堪能したい。

Photo/ Kohei Nakamoto
Text/ HEARST FUJINGAHO