卓越したもてなしで「時」を味わうグランメゾン
大阪・本町 カランドリエ
店名はフランス語でカレンダーの意味。素材を通して、移ろう季節をお皿の上で表現したいと願う門口良三シェフの熱い思いが伝わってくる。1997年にオープンした店は大阪のグランメゾンの草分けとして知られ、2009年の改装を経て、さらに洗練された空間に生まれ変わった。エントランスから歩みを進めると、目を引くのはやさしく迎える季節の花々。美味で綴る暦の1ページがはらりと開く瞬間に胸が高鳴るはずだ。東京「オテル・ドゥ・ミクニ」で経験を積み、本場フランスにわたって腕を磨いたシェフは各地の生産者から届く旬の素材を駆使したエレガントな料理でもてなす。
前菜の「サクラマスのミ・キュイ」は低温で軽く火を入れてしっとり仕上げたサクラマスのやさしい味わいに、一寸豆、菜の花、ロマネスコ、ウスイエンドウなど春野菜をちりばめ、さっぱりとしたドレッシングを添えて。5月頃からは脂の乗りの良い時鮭を使い、ラヴィゴットソースの酸味、初夏の野菜をあしらった仕立てに替わるのも楽しみだ。「料理・時間・空間・サービスのすべてで『時』を味わっていただけたら」とシェフ。オープン以来、昼夜ともにワゴンでサービスされるデザートも、口福の余韻をさらに忘れがたいものにしてくれる。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
基本情報
記事更新/ 2014.04.18
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定休日:月曜