テーブルやカウンター、個室も用意。随所に美しい加賀の伝統工芸を配する店内

明治39年、石川県に創業した老舗温泉旅館が運営する加賀料理店。近江町市場から直送される、鮮度抜群の海産物や加賀野菜などをふんだんに使った料理が味わえます。今回は、郷土料理の「治部煮（じぶに）」やお造りなど、土地の個性を感じられるコースでカード会員様をおもてなしします。豊かな食材と食文化を誇る石川県を旅するように、ゆっくりとご満喫ください。

この日のお造りは、ハタ科の魚なめら、あおりいか、あかにし貝。近江町市場から直送されるため、鮮度はもちろんですが、石川県ならではの海産物が味わえるのが魅力です。

著名な陶芸家が手がけた器に美しく盛り付けられたお造り（写真は一例）

職人が丁寧に手をかけた品々が1皿で味わえる八寸。写真は、酒盗（しゅとう。鰹などの魚の内臓を塩蔵し、熟成させたもの）で和えたバイ貝、表面に軽く焼き目を付けたかますの棒寿司、いかの黄身焼き、栗の渋皮煮、柚餅子（ゆべし）。レモン釜に盛り付けてあるのは、出汁で炊いたしめじやほうれん草、菊のお浸しです。柚餅子とは、昔米農家が割れてしまった米を粉にし、醤油や砂糖を加えて蒸し、こどものおやつにしていたという背景があるそうです。

八寸(写真は一例)

焼物は、香ばしく焼き上げたのどぐろ。のどぐろは、口の中が黒いことに由来する名前で、正式名称あかむつ。しっかり脂がのった上品な味わいが特徴です。軽く塩をうってバターで焼き上げ、レモンのさわやかな酸味と香りをアクセントに。添えられているのは、アク抜きしたうどを鱒（ます）で巻いて焼き上げたものと、醤油とみりんで炊いた昆布です。

焼物のレモンバター焼き(写真は一例)

美しい塗りのお椀で登場する煮物は、「治部煮（じぶに）」という加賀の伝統料理。主役は、皮目を焼いた鴨肉。ごぼう饅頭や麩、季節の野菜とともに鰹出汁で炊き、小麦粉でとろみをつけています。滋味深い鴨肉のうま味が溶け込んだ、素朴な味わい。鴨肉は、添えられたわさびとともに味わいます。

「治部煮」(写真は一例)

料理長の小松太郎（こまつ たろう）さん
「日本海に面した石川県は、海産物が豊富。また、個性豊かで栄養価が高い野菜も多くあります。今回は、通常は主にディナーでご提供するのどぐろやバイ貝などの素材を組み込んだ、特別なランチコースをご用意してカード会員様をお迎えします。石川ならではの郷土の味をご堪能いただけるのを楽しみにしております」

Photo/ Hiroyuki Ono
Text/ Chinatsu Kimura

〈美食百花 特別プラン〉

【期間】2024年9月1日（日）→10月31日（木）
【ご提供時間】ランチ11：00～15：00（ラストオーダー14：00）
【料金】10,000円　※税・サービス料込

コース内容
・先付け
・お造り
・お椀
・八寸
・焼物
・煮物
・御食事
・水物

※食材の入荷状況等により、内容が変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

【ご予約・お問い合わせ】
TEL. 03-3289-6500（3日前までに要予約）
●受付時間／10：00～21：00
●受付人数／1～10名様
●定休日／不定休

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