大きな窓から庭の緑が眺められる、開放的な店内

美食家として知られる、北大路魯山人（きたおおじ ろさんじん）。彼がかつて主宰した会員制料亭「星岡茶寮」跡地にある「ザ・キャピトルホテル 東急」内のレストランです。 上海料理の手法をベースに、厳選した国産食材などを贅沢に使用し、洗練されたひと皿に昇華させることで好評。6月に料理長に就任した山橋孝之（やまはし たかゆき）さんは、一昨年「日本中国料理協会」主催コンクールで金賞を獲得した実績の持ち主です。山橋さんが皆様のために特別にご用意した、おもてなしの心あふれるランチコースをご堪能ください。

スタートは、多彩な美味がそれぞれ小皿に繊細に盛り付けられた「六種前菜盛り合わせ」。写真中央は、茹でた天使の海老。右上から、メロンとかぶの甘酢漬け、蒸し鶏のねぎソース掛け、黒豚肩ロース肉の叉焼（チャーシュー）、蒸し煮にした鮑の山椒ソース、くらげの甘酢漬けです。ねぎとしょうが、青山椒のソースは、ミキサーにかけると摩擦熱で鮮やかな色合いが損なわれるため、丁寧に包丁でたたいて仕上げます。

「六種前菜盛り合わせ」（写真は一例）

同店の看板料理として、長年多くのお客様に愛される「蟹肉入りふかひれスープ」。ベースは、鶏肉と豚肉を煮込んだスープです。ほぐしたたらば蟹の身と気仙沼産ヨシキリザメのふかひれをたっぷり使い、オイスターソースと醤油を味わいのアクセントに。「中国料理として、決して珍しいメニューではありません。奇をてらうのではなく、上質な素材を惜しみなくたっぷり使うのが、開業以来の方針。だからこそ、多くのお客様に支持していただけるのだと思っています」と山橋さん。

「蟹肉入りふかひれスープ」（写真は一例）

肉厚で脂がのっているため、火入れしてもふっくらとした食感が保てる金目鯛を使用したひと皿。開業時からのお付き合いで、その確かな目利き力に全幅の信頼を寄せる鮮魚店から仕入れています。シャキシャキしたアスパラガスやパプリカ、ズッキーニがよいアクセント。干し貝柱のうま味たっぷりのXO醤は、同店がオリジナルレシピで特注しているものです。素材それぞれの風味を生かしながら、印象的なコクと奥行きをプラスしてくれます。

「金目鯛とアスパラガスのXO醤炒め」（写真は一例）

魚だけでなく肉料理も含む、2種のメインをご堪能いただけるのも本プランならではの特典です。こちらは、しっかりサシが入っていながら赤身のバランスも良く、食感が重くない黒毛和牛のもも肉を主役に据えた「黒毛和牛の黒豆ソース炒め」です。ねぎの香りときのこの食感を添えています。黒豆に塩を加え、発酵させた調味料である「豆豉（トウチ）」が、味わいに深みを与えてくれます。

「黒毛和牛の黒豆ソース炒め」（写真は一例）

料理長の山橋孝之（やまはし たかゆき）さん
「今回は、弊店が創業以来貫く、“不易流行”の精神をお伝えしたいと思い、あえてスタンダードなメニューでコースを構成しました。また、手間暇惜しまず丁寧に仕上げる看板メニューのふかひれスープや蒸し点心も盛り込み、星ヶ岡のエッセンスを存分に味わっていただけるようにしました」

Photo/ Hiroaki Shinohara
Text/ Chinatsu Kimura

〈美食百花 特別プラン〉

【期間】2021年10月1日（金）→11月30日（火）※平日限定
【ご提供時間】11：30～15：00（ラストオーダー14：00）
【料金】お一人様8,000円　※税・サービス料込

コース内容
・六種前菜盛り合わせ
・蟹肉入りふかひれスープ
・金目鯛とアスパラガスのXO醤炒め
・黒毛和牛の黒豆ソース炒め
・蒸し点心 三種盛り合わせ
・豚肉とザーサイのつゆそば
・デザート盛り合わせ 星ヶ岡スタイル

※食材の入荷状況等により、メニューが変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

【ご予約・お問い合わせ】

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