店内はモダンなテーブル席。個室は5室あり、室料は平日１室5,500円、土日無料

加賀料理を今に伝える料亭「浅田」の日本橋店は、ゆったりしたテーブル席で“料亭の粋”を楽しめる日本料理店。季節感あふれるコースには、「治部煮」をはじめとする加賀料理が組み込まれます。人気の昼会席「尾山」をグレードアップさせた９・10月の特別コースは、旬の食材を生かした、口当たりのよい先付から始まります。

先付「長芋占地（しめじ）寄せ 針人参 とんぶり 木の芽 割り醤油」。器は絵唐津 (写真は一例)

御椀「薄葛仕立て 鯛唐蒸し」の椀種は、尾頭付きの鯛におからやにんじん、ごぼうなどを詰めて蒸しあげる石川県の婚礼料理「唐蒸し」をアレンジし、小鯛で作ったもの。とろみのある出汁は香り高く、小鯛のうま味はおからにも染み込んでいます。梶本智（かじもと・さとる）料理長いわく、「唐蒸し」をおいしく作るためには、下ごしらえの段階で小鯛に塩をあて、うま味を凝縮させることが大切なのだそうです。

御椀「薄葛仕立て 鯛唐蒸し」。椀種は小鯛におからを詰めて蒸したもの。吸口は黄柚といんげん（一例）

端正な御造りは、石川県から直送される日本海の新鮮な魚介や、豊洲市場の本マグロなど。マグロは炙ってほどよく脂を落とし、ハタは昆布締めにするなど、それぞれの状態に合わせた最適な調理法でおいしさが引き出されています。

御造り。左から、ほどよく炙ったマグロ、生の甘海老、昆布締めのハタ (写真は一例)

季節の前菜と焼物を彩り豊かに盛り合わせた「焼八寸」は、特別コース限定の品。脂ののった秋鮭の柚庵焼きや、鱧南蛮漬けと菊みぞれを盛り込んだレモン釜、なす田楽、栗巾着など、旬の味覚が満載です。

特別コース限定の焼八寸。紅葉や銀杏をかたどった野菜があしらわれ、目でも秋の風情を楽しめる

焼八寸の後に煮物として供される名物の「治部煮」は、小麦粉を打った肉を出汁で煮る加賀の郷土料理。季節ごとに異なるアレンジで提供されており、9・10月の特別コースでは鶏肉と秋野菜、金沢直送の簾麩（すだれふ）を使った治部煮をお楽しみいただけます。締めの御食事は、昆布出汁と能登産の塩で作ったオリジナルのつゆ「汐露（しおつゆ）」で味わう、さっぱりとした「加賀手打ち蕎麦」。喉越しのよい蕎麦には、石川県の蕎麦の産地・白山市鳥越地区から取り寄せる蕎麦粉が使われています。食後には五郎島金時羊羹など、秋の味覚を生かした水菓子もお楽しみください。

黒い壁に浅葱色（あさぎいろ）の暖簾が映える入口

料理長　梶本智（かじもと・さとる）さん
「加賀の食材は、秋から冬にかけておいしくなっていきます。旬の味覚と当店の名物を盛り込んだ特別コースを、ぜひこの機会にお楽しみください」

Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Megumi Komatsu

〈美食百花 特別プラン〉

【期間】2020年9月1日（火）→10月31日（土）
【ご提供時間】ランチ11：30～14：00（ラストオーダー13：30）
【料金】お一人様 9,680円　※税・サービス料込

コース内容
・先付
・御椀
・御造り
・焼八寸
・煮物
・御食事
・水菓子

※食材の入荷状況等により、メニュー内容が変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

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