ロシアの家庭料理をベースに素朴でやさしい味を伝える老舗
京都・祇園四条 レストラン キエフ
初代オーナーの加藤幸四郎(かとう・こうしろう)さんは満州・ハルピンで十数年を過ごした後に帰国。1957年、東京・新橋に「ロシア料理店スンガリー」を開業しました。京都・祇園四条、南座のすぐ近くにある「レストラン キエフ」は、「京都の方にも本場のロシア料理を知ってもらおう」と1972年にオープンしたお店。同じ古都である京都市とキエフ(現・ウクライナの首都)が姉妹都市になったことにちなんでその名が付けられました。
小さな壺で供される「グリブイ」(とかちマッシュルームのクリーム煮壺焼き)は、うま味の濃い北海道産マッシュルームの風味を生かした1品。壺にパン生地をかぶせ、フタをして焼くことで、中のクリームが冷めにくくあつあつの状態を保ちます。バターが香るふっくら香ばしいパンをちぎり、濃厚なクリームを付けて味わいます。
実はウクライナの伝統料理である「ボルシチ」は、ビーツの鮮やかな赤が印象的なスープ。この美しい色を生かすため、ビーツの細切りは煮込まず仕上げに入れるようにしているそう。キャベツやにんじん、じゃがいも、玉ねぎ、牛肉がやわらかく煮込まれたスープは滋味豊か。ディルウィードのすっきり快い香りとサワークリームの酸味でさっぱりとまとめています。
「キエフ コース」のメイン料理は、「キエフスキーカツレツ(キエフ風鶏のカツレツ)」「白身魚の柚子香きのこソース」「ビーフストロガノフ(細切牛フィレ肉のサワークリーム煮)」「ビッキー(牛フィレ肉のサワークリームソース)」の4種からお好きなものをお選びいただけます。おすすめの「キエフスキーカツレツ」は、広げた鶏胸肉の中に棒状のバターを包んで揚げたもの。カリッと香ばしい衣にナイフを入れると、溶けたバターと鶏のうま味が混ざり合ったスープがジュワーッとあふれ出します。
コースにはこれらの料理のほかに、前菜盛り合わせ(オイル漬けのサーモンやにしん、鴨の燻製、自家製ハムやピクルスなど)や黒パンを酸味やわらかに仕立てた自家製ロシアパン、カプスタサラダ(キャベツのサラダ)、バラのジャムを添えたロシアンティー、日替わりのデザートが用意されます。スパイスはほとんど使わず、素材の滋味を生かしたやさしい味付けのロシア・ウクライナ料理。現地の家庭料理をベースにした素朴な美味は、日本人にも親しみやすくほっとする味わいです。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
〈おすすめメニュー〉
「キエフ コース」4,950円
・前菜盛り合わせ
・グリブイ(とかちマッシュルームのクリーム煮壺焼き)
・ボルシチ(ウクライナ風スープ)
・メインディッシュ(キエフスキーカツレツ、白身魚の柚子香きのこソース、ビーフストロガノフ、ビッキーより1品お選びください)
・カプスタサラダ(キャベツのサラダ)
・自家製ロシアパン
・ロシアンティー(バラジャム入り)
・日替わりデザート
〈カード会員様特典〉
コース(3,850円~)をご予約の方(1~4名様)に、ワンドリンク(店指定)をサービス◆特典期間
2020年2月18日(火)→3月17日(火)
※除外日/3月4日(水)
※ご予約の際は「タカシマヤのカード会員である旨」をお伝えください。
※お支払いの際はタカシマヤのクレジットカードをご利用ください。
掲載日/2020.2.18
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