加賀の“料亭の粋”と“旬の味覚”が詰まった「五段弁当」
東京・日本橋 日本橋浅田
海と山の幸に恵まれた加賀料理の伝統を継承する料亭「浅田」。日本橋のホテル内に2018年9月に開業した「日本橋浅田」は、大きな窓から街を一望するテーブル個室で、加賀の“料亭の粋”を感じられる日本料理店です。
ランチのおすすめコース「五段弁当」は、都内に4店舗、名古屋に1店舗ある「浅田」の全店共通の名物です。コースの中に登場する料理は、どれも伝統的な加賀料理をベースにしたもの。梶本智料理長によると、加賀料理の特徴は日本海で獲れる海の幸や加賀野菜など、地元の旬の食材の持ち味を生かすことだといいます。たとえば秋のコースの先付「新蓮根葛豆腐」は、旬の新蓮根の滋味をシンプルに引き出す逸品です。
コースの2品目は、ひきたての澄んだ出汁の香りが上品なお椀。椀種の主役は、加賀の言葉で「ふかし」と呼ばれるしんじょうです。加賀野菜の金時草と魚のすり身で作ったふかし(しんじょう)は、ふんわりやわらかく、穏やかな味わい。美しい山中塗のお椀は、加賀を代表する伝統工芸品です。
お椀に続いて運ばれるのは、コースのメインとなる特注の箱。五段に仕切られた漆の箱の中には、季節のお造り3種の盛り合わせや、焼物、揚物、煮物など、5品が収められています。食材は季節によって替わりますが、煮物として供される「治部煮」は定番の品。これは、小麦粉を打った肉を出汁で煮る加賀の郷土料理です。
「治部煮は季節ごとに異なるアレンジでご提供しております。秋は鶏肉、冬は合鴨を使うことも多いですね。当店はやさしい味付けも特徴です」と梶本料理長。
治部煮に添えられる粟麩(あわぶ)や簾麩(すだれぶ)も、加賀料理に欠かせない伝統食材。生麩ならではのもっちりした食感が楽しめる簾麩は、金沢から直送されています。
コースを締めくくる食事「江戸三度御飯」は、「浅田」のおみやげとして愛される「江戸三度」から2種を選んで添える、炊きたてのご飯。「江戸三度」は保存料や添加物を一切使わずにつくる保存食で、自家製ちりめんじゃこと昆布山椒煮はご飯のお供として好評です。「江戸三度」という名前は、「浅田」がかつて加賀藩の御用飛脚を務め、江戸と金沢を月に3度往復していた歴史にちなんでいます。
江戸時代から続く加賀の老舗「浅田」の料理は、輪島塗や九谷焼の器を用いた美しい盛り付けも魅力です。
「加賀藩の前田家は文化振興に力を入れ、あらゆる分野のものづくりの第一人者を金沢に招聘しました。その結果、金沢には日本を代表する工芸作者が集い、各分野の作家と作品が数多く育成されたんですよ」と、代表取締役の浅田松太さん。
古都金沢の洗練された食文化を、モダンな空間でご堪能ください。
東京の名店で修業後、1987 年「赤坂浅田」入社。その後他店で研鑽を積み、1993 年「赤坂浅田」に復帰。総料理長のもとであらためて伝統的な加賀料理を学んだ後、副料理長を務める。2004年には「名古屋浅田」の開店とともに料理長に就任。以降、各地で新店舗開業のサポートを行う。2018年9月より「日本橋浅田」の料理長として活躍中。「浅田に勤めて30年。加賀料理の伝統をしっかりと継承していきたいと思います」
Photo/ Reiko Masutani
Text/ Megumi Komatsu
〈おすすめコース〉
「五段弁当」5,000円 ※税・サービス料別
・先付 新蓮根葛豆腐 巻海老 隠元 蓮根チップ
・御椀 金時草ふかし 福子葛打ち 木ノ芽 水前寺海苔
・箱 御造り 三種盛り
焼物 鰆西京焼き 谷中生姜 丸十レモン煮
揚物 鱧天ぷら 赤皮栗南瓜 オクラ
煮物 治部煮 日向鶏 粟麩 簾麩 舞茸
酢物 鮎一夜干し 蓼酢 茄子オランダ煮 満願寺焼き浸し
・御食事 江戸三度御飯 味噌汁 香の物
・デザート 金沢あんみつ
※食材の入荷状況等により、メニューが変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
〈カード会員様特典〉
お昼のコースをご予約の方に、冷たい加賀棒茶または日本酒(店指定)を1杯サービス◆特典期間
2019年9月1日(日)→10月31日(木)
※ご予約の際は「タカシマヤのカード会員」である旨をお伝えください。
※お支払いはタカシマヤのクレジットカードをご利用ください。
※キャンセルのご連絡は前日までにお願い申しあげます。それ以降はキャンセル料が発生いたします。
※電話受付時間10:00〜22:00
※受付人数/平日1名様~、土・日・祝日2名様〜
日本橋浅田
TEL.03-5542-1700(前日までに要予約)
東京都中央区日本橋室町3-4-4 三井ガーデンホテル日本橋プレミア9階
https://www.asadayaihei.co.jp/nihonbashi/
掲載日/2019.8.19
※表示価格は税・サービス料別です。