「美食百花特別メニュー」は先付から、自家製の和菓子までの全8品とお抹茶をご用意

店主・味舌正洋（ましたまさひろ）さんは、地元・京都出身。滋賀の料亭「招福楼」で研鑽を積んだのち、1979年に「御料理 味舌」を開業しました。熟達の腕が生み出す端正な料理は食通たちの舌をうならせ、ミシュランでは9年にわたって星を獲得しています。今回は、鱧（はも）など夏の京都らしい素材を味わう会員様限定のランチコースをご用意しました。

店舗は八坂神社の参道、祇園商店街から細い路地を進んだ奥にある

出汁を取るカツオは、味舌さん自身が毎朝削ります。「本来カツオ自体のもつほんの少しのクセやアクは旨みになります。その微妙なバランスが難しいですね」。血合いの部分を入れずに数本のかつおぶしの部位を削り分けて味を調えます。薄緑の冬瓜（とうがん）と鱧の涼しげな煮物椀は薄葛仕立て。薄口の出汁は食べ進むほどに椀種とあいまって深みを増し、お椀を置いたあとにも口の中にふんわり香り、滋味の余韻が後を引きます。

煮物椀「冬瓜と鱧の薄葛仕立て」。「御椀がメインディッシュ」という味舌さん自慢の繊細な出汁が堪能できる

ガラスの器に氷を敷き詰めて供される鱧の落としと季節のお造り。丁寧に骨切りを施した鱧は京の夏に欠かせない美味。「梅肉よりもさらにさっぱりと味わっていただけるように」と梅干しと清酒から作った煎り酒が添えられます。季節のお造りには、いかなどその日に仕入れた鮮魚が日替りで登場します。

鱧を含む季節のお造り二種盛の内容は日によって替わる

八寸は、季節の盛り合わせ6種。祇園祭の縁起物に見立てたちまきの中には、鯛やきすなど白身魚の寿司やいさきなど魚の南蛮漬け、枝豆、鴨ロース、万願寺とうがらしとじゃこの炒め煮、鱧皮ときゅうりの和え物が並びます。毎月、季節に合わせた素材を吟味、趣向を凝らしたもてなしが楽しみです。

7月の八寸は祇園祭をイメージした演出で。8月1日（水）からは内容が替わる

炊き合せは、しっかり含ませた出汁と素材の甘みが広がるなす、弾力に富んだ生麩、すっきりとした食感のいんげん豆など、素材の個性をしっかり実感できます。

京都の夏野菜を用いた炊き合せはシンプルでいて滋味深い

締めの食事には、「朝打ち冷や麦」が登場。味舌さんのご実家にあたる蕎麦店「権兵衛」から、毎朝打ちたてのものが届きます。コシと弾力がある麺は、食感ものどごしも良く、涼を呼ぶひと品。自家製の和菓子とお抹茶で献立は締めくくられます。

味舌さんのもとで鍛えられた若い料理人たちが活躍。右から、山田裕一さん、料理長の原 洋規さん、柴田颯人さん

にぎやかな祇園の中心部にありながら、喧騒を忘れさせる静かな空間にカウンター9席とテーブル8席。店内には弁天様をお祀りしたお社があり、古都らしい風情が漂います。繊細な出汁から生まれる味わい深い料理の品々、季節感あふれる演出で京の夏をご堪能ください。

特別プランのご提供は1階のカウンター席とテーブル席にて。6名様～12名様で2階の個室利用の場合は、別途サービス料5%が必要

料理長　原 洋規（はら・ひろき）さん
旬の食材をふんだんに使った献立で、京都の夏を感じていただけるように。当店のメインディッシュである煮物椀やお造りには、季節物の鱧をご用意しました。先付から和菓子まで心を込めてお作りします。

Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada

〈美食百花 特別プラン〉

【開催日】2018年7月2日（月）→2018年8月31日（金）
※除外日／7月9日（月）、8月19日（日）→22（水）
【時間】11:30～13:00（ラストオーダー）
【料金】6,500円　※税・サービス料込

メニュー
・先付　　夏のゼリー寄せ
・煮物椀　冬瓜と鱧の薄葛仕立て
・造り　　鱧を含む季節のお造り二種盛
・八寸　　季節の盛合わせ六種
・油物　　夏野菜とお魚の天ぷら盛り合わせ
・炊き合せ　焼きなす、生麩、いんげん豆
・飯　　　朝打ち冷や麦
・菓子　　自家製和菓子、抹茶
※8月1日（水）からはメニュー内容に変更がございます（鱧、冷や麦は提供いたします）
※食材の入荷状況等により、メニューが変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

【ご予約・お問い合わせ】
TEL.075-525-2160（2日前の20:00までに要予約）
●受付時間／10:00～20:00
●受付／1名様～12名様
●定休日／日曜日（7月15日を除く）

※ご予約の際は「タカシマヤのカード会員」である旨をお伝えください。
※お支払いはタカシマヤのクレジットカードをご利用ください。
※キャンセルのご連絡は2日前までにお願い申しあげます。それ以降はキャンセル料が発生いたします。
※中学生未満のお客様のご来店につきましては予約時にお問い合わせください。