知性を刺激するモダンフレンチ
東京・中目黒 クラフタル
「クラフタル」があるのは、目黒川沿いのビルの2階。まるでアートギャラリーのようにシンプルな店内は、テーブル席、カウンター席、厨房が、細長くひとつにつながる構成。友人とゆっくり会話を楽しみたいならば目黒川沿いの桜の木が眺められるテーブル席がおすすめだが、厨房の近くでライブ感を楽しみたいならカウンター席が特等席になるだろう。
大土橋真也シェフは、恵比寿の「ジョエル・ロブション」などでクラシックな技術を習得したのち、ネオ・ビストロとして有名なパリの「サチュルヌ」で研鑽を積んだ。ここ「クラフタル」では、そんな大土橋シェフの、現時代を捉えたセンスが開花する。“素材と素材の組み合わせ”の妙が、クラフタルの骨頂。
例えば写真の鹿のローストは、濃い血の香りがする秋のジビエと、薄切りにしたフレッシュな大根、酸味あるラズベリーソースの組み合わせで、日本料理でたたきを食べるときの満足感や爽快感をスタイリッシュに生み出している。味の構成を言葉で表すのが得意なシェフは、自身でサーブしながら料理を説明することも多く、こちらからいろいろ質問しても快く答えてくれる。おいしい料理を知的に楽しみたい人にとって、この店は特別な存在になるだろう。
Photo/ Yuta Fukitsuka
Text/ Noriko Yokota
基本情報
掲載日/ 2016.9.20
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