シェフが足を運び吟味した素材を独創的なひと皿に
京都・二条 レストラン モトイ
シェフの前田元(もとい)さんは、京都、東京のホテルにて中国料理の経験を積んだ後、渡仏。大阪のフレンチレストランを経て、2012年1月に「モトイ」をオープンした。「安全で確かな食材を召しあがっていただくために、私はまず産地に行って生産者の方に会い、その素材の背景を知ることから始めます」と前田シェフ。新潟県でジビエの猟に参加したり、京都・塚原でタケノコを掘り、川原で天然のクレソンを摘むなど、素材と真摯に向き合うことを大切にしている。昼・夜それぞれコースは1種類。昼は自然光がふりそそぐ空間で味わうことを意識して40~60種の野菜を使い、素材感あふれるコースを用意。夜は中国料理で培った経験を生かし、蒸し餃子の生地でラビオリを作ったり、ジビエに五香粉を用いたり、隠し味に紹興酒やネギ油、鶏油を使うなど、変化に富んだ前衛的なものにも挑戦する。
メイン料理の「鹿肉のトゥルト」は京丹波の鹿肉を熟成させ、そのレバーとともにトリュフとパイ包みにしたものと、ローストの2つの楽しみ方で。噛むほどに旨みが広がる肉とレバーのコク、黒コショウの風味が芳しいソース、ほのかに甘い栗のペースト、トリュフの香り、クレソン…。エレガントでいて、ほどよい野趣を感じさせるひと皿が印象深い。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
基本情報
掲載日/ 2016.2.18
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