スパイスがやさしく香る北インド伝統の味
東京・南青山 シターラ青山
2004年、骨董通りに面したビルの地下1階にオープン。本格的な北インド料理が味わえる店として高い評価を得ている。シェフのディルバル・シンさんは、北インド出身で、ニューデリーの五つ星ホテルでも活躍した実力派。本場のレシピと調理法で作られる料理は、ムガル帝国(16世紀前半~19世紀半ば)の宮廷料理の流れをくむ。なかでもその奥深さを実感できる一品が、「ゴーシュト・ダム・ビリヤニ」だ。“ビリヤニ”とは、米、スパイス、肉や魚などを専用のポットに入れて蒸し焼きにする炊き込みご飯のこと。ここでは、昔ながらの手間をかけた調理法を忠実に守っている。カルダモン、クローブ、ローリエ、塩、オイルを入れた湯でボイルした米、ヨーグルト、ニンニク、ショウガでマリネしたラムを、ポットの中に交互に敷き詰めていく。
サフラン、クミン、コリアンダー、カルダモン、クローブ、ローリエ、ナツメグなど、味のベースとなるスパイスを加えて、ナンの生地でふたをしてじっくりと火を入れる。ふたをナイフで切って開けると、爽やかなスパイスの香りが。ふわりと軽く炊き上がった米に、多彩なスパイスの風味が絶妙に絡み合う。スパイスをふんだんに使いながらも、刺激をおさえたやさしい味わいで、素材のおいしさがぐっと引き出されている。伝統の調理法と日本の素材を融合させた料理も提案。これまで、カツオのタタキのスパイス漬け、鱧のスープカレー、タラと白子のカレーといった料理が登場している。脈々と受け継がれる伝統の味とともに、シェフのアイデアが光る新しいインド料理との出合いも楽しみだ。
Photo/ Tetsuo Kitagawa
Text/ HEARST FUJINGAHO
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シターラ青山
TEL. 03-5766-1702
東京都港区南青山5-7-17 小原流会館 地下1階
http://www.sitaara.com/restaurant/aoyama.html
記事更新/ 2014.09.18
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