1927年に開業、横浜の歴史とともに世界中の文化人に愛されてきたホテルニューグランド。1991年のタワーホテルの増築とともにオープンしたのが、このパノラミックレストラン「ル・ノルマンディ」。デザインを手がけたのは、フランス人建築家、ピエール・イヴ・ローション。1930年代に実在した豪華客船ノルマンディ号のメインダイニングをモデルに店内は装飾されている。圧巻は、海に向かって作られた大きな窓側席。航行する客船の甲板と同じ高さにレストランが設けられているため、横浜の海を航海する船上にいるような錯覚をもつ。夜は、山下公園を眼下に、ライトアップされた氷川丸、横浜ベイブリッジを見渡すことができ、夜の海を航行するような贅沢な雰囲気が楽しめる。夜のコースは、10,500円、14,700円、17,850円の3コース。

写真は、11月からの14,700円のコースのメインで「食いしん坊の一皿 二種類の国産ビーフの盛り合わせ」。しっかりとした肉の歯応えと上質な脂、少し甘さのあるマデラソースが絶妙な“国産ヒレ肉のステーキ”、トロトロにやわらかく煮込まれた“国産牛ホホ肉のワイン煮”がのり、和牛を二通りに味わえる一皿。ほかにも「鴨のフォアグラのポワレ」「30～40数種類の旬野菜、ハーブ、葉野菜の菜園風仕立て」など多彩な料理がコースに登場する。「ホテルニューグランドならではの、伝統の味を継承した生粋のフランス料理を楽しんでください」と料理長の八巻和弘さん。横浜のドラマチックな夜景を眺めなら、美食とくつろぎの時間を過ごしたい。

Photo/ Akinori Maekawa
Text/ HAERST FUJINGAHO