ナチュラルな心地よい空間で正統派の懐石料理を
京都・五条 ごだん宮ざわ
2007年の開店以来、四季折々に素材の滋味を生かした京料理で人気を集めてきた「じき宮ざわ」。「よりナチュラルな心地よい空間で料理を楽しんでほしい」と店主の宮澤政人さんが2014年7月にオープンさせたのがこちら。店名のごだん(後段)とは茶事が終わったあと、さらに気の合った人々が集う宴席を表す。栗の木のカウンター、岐阜・高山のタモ材を用いた手づくりの椅子、天井に黒部杉の網代があしらわれた店内はどこかモダンな佇まい。すがすがしい木の香りに迎えられるとほっとする。正統派の懐石という料理のスタイルは本店と変わらないが、この店の特徴と言えるのが、焼物のあと「お凌ぎ」として出される蕎麦。蕎麦の実をひとつひとつ丁寧に選別して手打ちするという知人の職人が打ったものを使用、11月半ば頃までは福井県産の新蕎麦が用いられる。
ゆで上げた蕎麦を器に盛り、蕎麦出汁を少々。自家製のカラスミをすりおろしながら、たっぷりと掛けて供する。「新蕎麦独特の香りを活かしたいので、出汁の味が主張しすぎないように。かえしの旨みだけをそっとプラスするような感じです。カラスミも塩分控えめでやわらかく仕上げたものを」と宮澤さん。繊細で香りの良い蕎麦に濃厚なカラスミの香りと旨みが寄り添い、箸を進ませる。魯山人作の備前たたき皿に盛り付けるなど、粋な器づかいにも注目したい。
Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada
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記事更新/ 2014.10.20
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