重厚な石造りの建物が点在する神戸旧居留地のメインストリートに面したオリエンタルホテル。最上階にある「ステーキハウス ミディアムレア」は、窓の外に広がる海の眺望が美しい鉄板焼のレストラン。A4ランクの神戸牛や、種付けから出荷までの約3年間をひとつの牧場で飼育する飛騨牛、旬の素材をシンプルな調理法で提供する。5卓ある5人掛けのテーブル席には天板より一段高いところに鉄板がしつらえてあり、調理の工程が間近に見られる。肉を焼く音や香りが食欲をそそることうけあいだ。各テーブルに専属のシェフが付き、料理はもちろん食事に合わせて楽しむ飲み物の相談にも細やかに対応してくれる。

ウェットエイジング（乾燥を抑えながら熟成）で、旨みを引き出した「神戸牛サーロインステーキ」は店の人気メニュー。繊細な霜降りと品のよい甘みを生かし、塩コショウのみで焼き上げ、リンゴ酢で練った和辛子や淡路島産の藻塩、兵庫県産の大豆と小麦から造られた醤油を添える。「肉の焼き方など、お客様のお好みに合わせたおもてなしを心がけています。神戸牛と飛騨牛を食べ比べていただくのもおすすめですね」とシェフでソムリエの資格を持つ内田 敦さん。ひと品ごとに合わせて楽しめるようにと、赤・白それぞれ8種類のグラスワインが用意されているのもうれしい。

Photo/ Koichi Higashiya
Text/ Sawako Yamada