おいしく、食べやすい中国薬膳料理
東京・銀座 星福(シンフウ)
1989年、銀座にオープンした中国薬膳料理店「星福」。当時、まだ珍しかった薬膳を広めようと、漢方・生薬の医師でもあるオーナーの謝敏琪(シャ ビンキ)さんが開いた店だ。「『薬食同源』の思想がある中国では、日常的な料理に、ごく自然に薬膳が登場します。とくに、旬の食材には、その季節に体が欲するものが含まれているんですよ」と謝さん。春野菜として日本人になじみ深いタケノコは、中国では「竹」と同じく、体力増進の効用がある生薬とされる。体調を崩しやすい季節の変わり目にぴったりのうえ、利尿作用があり、春先に体がむくみやすい女性にはうれしい食材だ。今回は、タケノコを菜の花とともにシンプルな炒め物に。やや歯ごたえの残るタケノコとほろ苦い菜の花は、春らしい組み合わせだ。
店独自のレシピで作るスープ「高湯」が仕上げに使われており、その旨みと香りが素材の味を引き立てている。同店の薬膳料理の魅力は、何よりもおいしく、食べやすいこと。店の看板メニューとなっている「星福オリジナル季節の薬膳蒸しスープ」は、冷えに効くという生薬「黄耆(おうぎ)」や毒素を排出するとされる「ゴボウの皮」をはじめとする数々の薬膳、白キクラゲ、金華ハムなどを組み合わせたもの。具材と高湯を合わせ、4時間蒸してじっくりとエキスを出したスープは、やわらかく滋味に富んだ味わいで、「薬膳は食べづらい」というイメージを覆してくれる。メニューには、薬膳のフルコースや美肌効果に着目したコース、薬膳酒や薬膳茶も揃えるほか、アラカルトでは「麻婆豆腐」など、薬膳以外の中国料理らしいメニューも用意。おいしく食べて、健やかに、美しく――。そんな姿勢が四半世紀以上も多くの人に愛されている。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
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記事更新/ 2015.3.18
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