今しか味わえない旬を感じる一皿
東京・銀座 ファロ資生堂
東京銀座 資生堂ビル10階にある「ファロ資生堂」。イタリア語で「灯台」を意味するその名のとおり、銀座を一望できる開放的なロケーションのなか、伝統的なイタリアンに旬の食材をふんだんに取り入れたメニューの数々を味わえる。シェフの中尾崇宏さんは、築地はもちろん、ときには日本各地の生産地や漁港にも足を運んで食材を探す。写真の「金目鯛のヴァポーレと蕪のスフレ トリュフ風味のバターソース」は、福島・須賀川産のカブを使った一皿だ。カブをすりおろしてメレンゲと合わせ、蒸して固めたスフレを、金目鯛の上にのせている。ふんわりとしたスフレをひと口食べると、芳醇なカブの甘みがいっぱいに広がっていく。「この甘さは、須賀川産のカブならでは。その風味を際立てるため、メレンゲの量は最小限にとどめ、カブをたっぷりと使っています」と、中尾シェフ。
ふっくらと蒸された金目鯛、バターソースとトリュフのコクとともに、この季節だけの美味をしっかりと感じることができる。中尾シェフは、「メニューは食材ありき」と話す。期間限定で登場する「Menu “AOMORI”2015」は、そんなシェフの真骨頂が感じられるコースだ。食材は、雪の下で甘さを増す冬野菜、厳寒の海で身が引き締まった魚介類など、青森尽くし。「ふかうら雪人参」を使ったパスタとピューレでその爽やかな甘みを生かした「ふかうら雪人参とホッキ貝のタリアテッレ」(写真下右)など、この土地、この時季だからできる料理が並ぶ。あくなき食材への探求心と、その魅力を引き出す高い技術が評価され、「ファロ」は「ミシュランガイド東京」において、7年連続でミシュランの星を獲得。イタリア全州のものが揃うワインとともに、四季折々の食材との一期一会を楽しみたい。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
基本情報
記事更新/ 2015.2.18
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