呉服店だった町家を生かした店は趣がある

2011年にオープンしたフレンチレストラン「ラ・ビオグラフィ」。瀟洒（しょうしゃ）な一軒家は心和ませる池や緑に囲まれ、自然をテーマにした店内は白を基調にシンプルにまとめられています。今回は、アペリティフの付いた特別仕立てのランチコースをご用意しました。オーナーシェフの滝本将博さんが、会員様のために構成した献立をお楽しみください。

滝本将博シェフの料理を楽しみに定期的に訪れるファンも多い

滝本シェフが手がけるのは、京都・大原や静原の野菜、姫牛など地産地消を旨とした料理。「その時々により良い素材を供する」というスタンスゆえ、メニューは毎日少しずつ異なります。とくに、前菜などの野菜は1皿に多くの種類を盛り込むことができるので、京の地場野菜がふんだんに使われています。

前菜「香住の蟹 蕪 アーモンド グレープフルーツ」(写真は一例)

「素材は限りなく自然に近いものを使い、その個性を保ちつつ心地よくさせることで、香りやうま味を引き出すようにしています」と滝本シェフ。例えば、素材の心地いい温度帯を見出して加熱するなど、素材の組織にダメージを与えないよう、細心の注意を払います。

素材の個性を生かした1皿は、繊細な盛り付けにも注目を(写真は一例)

パリの三つ星で学んだ加熱テクニックにも、シェフの手腕が発揮されます。肉本来の香りや風味、味わいを存分に引き出すため、油をひかずに塊のまま転がしながら100分加熱、絶妙な火入れで供します。今回のランチコースのメインには、京都の姫牛をご用意。

メイン料理「霜降り和牛 背肉 低温グリヤード 軽いジュ」(写真は一例)

11月から12月は、解禁を迎えたカニやカキ、根菜を中心にした地場野菜やトリュフなどが登場する予定です。素材と真摯に向き合う滝本シェフが慈しむように紡ぎ出す、繊細かつドラマティックな料理で、心豊かなひとときをお過ごしください。

テーブル3卓、個室(4～6名)1室。ゆったりとした空間が心地よい

オーナーシェフ 滝本将博(たきもと・まさひろ)さん
京都府出身。フランス、スイスなどで研鑽を積み、帰国後、京都のホテル内レストランで活躍。「ラ・ビオグラフィ」では2014年から連続してミシュランの星を獲得している。「旬の素材をちりばめて、会員様のために特別に構成したランチコースをお楽しみください」