国やジャンルを超えて「おいしいもの」を探求している、料理家の坂田阿希子さん。そんな坂田さんがよく通っているという「シターラ」は、南青山・骨董（こっとう）通りの小笠原流会館の地下にあり、ご自身の料理教室からもほど近いインド料理店です。

「インド料理店としては意外なほどシックな内装です」と坂田さんが言うとおり、オフホワイトを基調とした店内はモダンな雰囲気。テーブルにはパリッとした白いクロスが掛けられ、洗練された空気が漂います。

お料理のコンセプトは、インドの伝承医学アーユルヴェーダに基づく、体にやさしい料理。そのため、モハメッド・フセイン総料理長は、あまり辛くせず、野菜を豊富に使うようにしているそうです。

坂田さんが「行くと必ずオーダーします」というのは、「ムルギチャンプ」と「ビリヤニ」です。
「ムルギチャンプ」はタンドリー窯で焼き上げる鶏肉のお料理。鶏肉なのに緑色なのが意外ですが、それはミントやコリアンダーなどのハーブとほうれんそうのピュレにマリネされているためです。繊細なハーブの風味をまとったお肉はしっとりとして柔らかく、さっぱりとしたおいしさです」

坂田さんのもうひとつのお気に入りメニュー「ビリヤニ」は、近ごろ人気上昇中のインドの炊き込みご飯。なかでも「シターラ青山店」には香りのよい長粒米「バスマティライス」を使ったビリヤニが常時２種類あり、インドで最高峰とされる「ゴーシュト・ダム・ビリヤニ」はラムの煮込み入り。このビリヤニは、サフランを練り込んだナン生地でふたをしたまま提供されるのが特長。さらにモハメッド・フセイン総料理長は、こう教えてくれました。

「“ダム”というのは、ナンの生地で蓋をして蒸し焼きにする調理法のこと。準備に時間がかかるので、インドでは高級ホテルでしか用いない調理法です。“ダム”することでスパイスの香りも閉じ込められ、バスマティライスと肉（ラム）の香りが溶け合うのです」

具材のラムは煮込む前にヨーグルトやニンニク、ショウガでマリネされているため、クセがなく上品な味わい。ライスと共に炊き上げる際には、ミント、グリーンカルダモン、スターリーフなどのスパイスも使われます。ふんわり炊かれたライスは、多彩なスパイスやハーブの奥深さを感じさせるやさしい味わいです。ビリヤニはこのほかにベジタリアン向けの「ベジタル・ビリヤニ」も用意されています。

やはり、カレーも見逃せません。フセイン料理長が「シターラ」ならではの一品として紹介してくれたのは、焼きなすのカレー「ベイガン カ バルタ」。なすの皮の香ばしい香りと、ガラムマサラ、チリパウダー、マスタードオイルなどの香りが絶妙な逸品です。こちらは北インドでは家庭でも作られることのある定番料理。おいしくつくるコツは、タンドール窯で、なすの皮をローストしてから皮を剥くすることだそうです。

「ベイガン カ バルタ」はランチタイムにも楽しめますので、セットのナンまたはバスマティライスとあわせてぜひ。また、ディナータイム限定のビリヤニと合わせても抜群の相性を楽しめます。

 

 

 Photo/ Yuta Fukitsuka
Text/ Megumi Komatsu

〈おすすめメニュー〉

ランチタイム：カレーセット1,100円、Wカレーセット1,400円、ビリヤニセット1,650円、タンドリーチキンプレート1,800円（ランチはセットのみ）
ディナータイム：コース5,000円
※すべて税込

〈カード会員様特典〉

平日のディナータイムにお席をご予約をいただくと、ウェルカムドリンク（ロゼ スパークリングワインまたはノンアルコールドリンク）を１杯サービス

◆特典期間
2018年9月18日（火）→10月17日（水）
電話番号／03-5766-1702
定休日／毎月最終日曜日、年末年始
受付人数／1名～
東京都港区南青山5-7-17 小原流会館B1
営業時間／ランチ11:30～14:30（ラストオーダー）、ディナー18:00～21:30（ラストオーダー）
アクセス／東京メトロ「表参道」駅B1・B3出口から徒歩約5分
http://www.sitaara.com
※ご予約の際は「タカシマヤのカード会員」である旨をお伝えください。
※お支払はタカシマヤのクレジットカードをご利用ください。
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