1997年オープンの、ワインレストランの先駆け「銀座オザミ・デ・ヴァン」。その約20年の集大成として2016年5月に登場したのが、「レストラン オザミ」だ。根底にあるのは、「オザミ・デ・ヴァン」と同様に、フランスに対するリスペクト。料理はクラシックなものや地方料理をベースにしつつ、調理法の新旧を問わず、食材にとってベストな手法を選んでいる。「ブッラータチーズと苺」は、「レストラン オザミ」を代表するアミューズ。クリーミーなブッラータチーズを土台に、何度も漉したトマトのエキスを使った清涼感あるジュレをのせ、ピンクペッパーをはじめとする5種類のスパイスとカットしたいちごを散らしたもの。

それぞれ違った食感、味覚をバランスよくまとめ、コースの最初を印象的に彩るひと皿に仕上げている。肉料理の「クロワゼ鴨」では、上品な香りで知られるフランス・シャラン産の鴨を、皮目をパリッとジューシーに焼き上げている。そして、料理に欠かせないのが、「オザミ」が誇るワイン40,000本のストックからセレクトした豊富なリストもさることながら、料理はもちろん、その人の好み、体調、シーン、当日の天候などを加味して、最適なものを選ぶソムリエのセレクトもワイン好きをうならせている。「私たちは、何よりもお客様同士で最高の時間を過ごしていただけるよう、その環境づくりをサポートいたします」と、店長の青木暢宏さん。ワインと美食、心のこもったもてなしが、「オザミ」の新たな歴史を切り拓いていく。

Photo/ Kohei Nakamoto
Text/ Ryoko Nakagawa