一軒家でいただく伝統的イタリアン
東京・江戸川橋 リストランテ ラ・バリック トウキョウ
江戸川橋駅から徒歩3分ほどのマンションの奥に、1940年代築の趣ある日本家屋がある。和風のしつらえはそのままに、赤い絨毯が敷かれた店内は、まるで個人宅に招かれたかのような落ち着きと温かさがある。ここ、「リストランテ ラ・バリック トウキョウ」は、オーナー・坂田真一郎さんの実家だった建物を使い、「友人たちを自宅に招くかのように、おいしい料理とワインでお客様をもてなす店に」とオープンしたリストランテだ。店名は、坂田さんがイタリア・トリノで修業した店「リストランテ ラ・バリック」から取っている。同店の料理について、シェフの伊藤延吉さんは、「お客様が召し上がったとき、素材そのものの味がはっきりとわかる料理が理想です」と話す。スぺシャリテ「イカスミのパスタ」も、そんな想いが感じられるひと皿だ。
ソースにはイカスミのほか、ソテーしたゲソをペースト状にしたものと、2種類のトマトソースが加えられている。やや酸味があるトマトソースとの組み合わせにより、イカスミとゲソの旨み、コクがより強く感じられる。パスタの上にのせたイカのソテーは、一番甘みのある部分に切れ込みを入れており、ひと口目からイカの味わいが広がる。ひと皿を通して、イカのおいしさが印象に残るよう、工夫が凝らされている。また、2月前後に食べられる冷前菜「天然ブリのクルード 聖護院カブソース添え」もまた、脂の乗ったブリとみずみずしい聖護院カブの味わいをストレートに感じられるメニューだ。料理に合わせてぜひ楽しみたいのが、ほぼイタリア全州のものが揃うワインだ。ソムリエでもある坂田さんが選ぶワインは、その多くがグラスで提供されており、ひとつの料理につき1種類のグラスワインをお任せでサーブしてもらうこともできる。ひと皿ごとに素材の味を丁寧に引き出した料理と、美酒の組み合わせを堪能したい。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
掲載日/ 2016.1.18
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