伝統料理をシェフのセンスで特別なひと皿に
東京・千駄ヶ谷 コンヴィーヴィオ
千駄ヶ谷の閑静な一角にある、イタリアンレストラン「コンヴィーヴィオ」。腕を振るうのは、イタリアで経験を積み、渋谷「ビオディナミコ」でシェフを務めた辻大輔さんだ。辻さんが作るガスパッチョは、トスカーナ地方でよく食べられているレシピをベースにしている。スープの材料は、トマトと赤玉ネギ、エクストラ・バージン・オリーブ・オイル、赤ワインビネガーと、シンプルなもの。トマトと赤玉ネギのさっぱりとした酸味と、乳化したオリーブ・オイルが生み出すクリーミーさのバランスがなんとも心地よい。具材には、ホタルイカと花ズッキーニに詰めたリコッタチーズを加えており、イカのミソ、チーズのコクがスープのアクセントになっている。イタリア郷土料理のレシピで旬のトマトの旨みをいかしつつ、辻さんならではのセンスで特別なひと皿に昇華している。
同店のスペシャリテ「カーチョ エ ペペ」も、「ガスパッチョ」と同様、イタリアンの伝統的レシピと辻さんのセンスが融合した料理だ。本来は、ゆでたパスタにチーズとオリーブ・オイルを和え、黒胡椒を散らすだけだが、「コンヴィーヴィオ」では、バターと鶏のブロードのソースをフェットチーネに絡めてグラナ・パダーノを振り、その上からペコリーノ・トスカーノを散らした。ゆでたてのフェットチーネを口に運ぶたび、トスカーナ名産のペコリーノ・トスカーノのまろやかさや、ソースのリッチな味わいが広がる。また、ホールを砕き、より風味を立たせた黒胡椒が後味を引き締める。それらの料理を引き立てるのが、赤、白合わせて100種類ほどが揃うイタリアの自然派ワイン。くつろぎながら、イタリアの美味を心ゆくまで堪能したい。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Ryoko Nakagawa
基本情報
記事更新/ 2015.5.18
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※「ガスパッチョ」は、6月のディナーメニュー。
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