シェフの感性が光る、注目のイタリアン
東京・目黒 レストラン ラッセ
日本料理に慎重に扱うべき道具があるように、イタリア料理にも皆が大切に守る道具がある。村山太一シェフのイタリアでの修業先「ダル・ペスカトーレ」の厨房で、とても丁重に扱われていたのが、手打ちパスタのラッセ(台)。「板、地軸、軸の中心」という意味をもつ言葉に、基礎を見据えていこうという決意をこめ、村山シェフは帰国後の2011年、「レストラン ラッセ」をオープンさせた。その半年後にはミシュランの星を獲得。夜のコースではパスタが2品出されるが、最初の一品を、写真のラビオリが飾る。卵黄で作った北イタリア風の生地でパルミジャーノ、マスカルポーネ、水牛のモッツァレラ、リコッタの4種のチーズを包み、そこへ、パルミジャーノのクリームソースをかけたもの。
熱いうちに供されるのでチーズがことのほかふわっと香りたち、食べれば、塩気と酸味、フレッシュ感と熟成感の絶妙なバランスに心をぎゅっとつかまれる。チーズの配合を季節や天気によって替えるという徹底ぶりも、シェフの感性ならでは。
Photo/ Akinori Maekawa
Text/ Noriko Yokota
基本情報
記事更新/ 2013.9.18
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