華やかなりし上海を皿に描く粋人の味
東京・新宿 シェフス
新宿御苑から徒歩2~3分ほど、花園小学校の近くにたたずむ「シェフス」。季節になると上海蟹の登場を心待ちにする食通で連日の満席を見せる上海料理の名店だ。しかし、この店の魅力は上海蟹のみにあらず。上海の上流階級に生まれ、フランス租界のなかで西洋と東洋の文化を吸収して育った王 恵仁さんが考案したメニューは、上海料理に西洋のテクニックや食材を取り込んだクリエイティブな料理の数々。フレンチを彷彿させる牛頬肉を豆豉で煮込んだ写真の「和牛頬肉豆豉煮込み」のほか、ラードではなくオリーブオイルで仕上げる「海南鶏」など。ここでは、王さんの自由な感性が生み出した唯一無二の料理を存分に味わえる。
オリジナリティあふれる料理のほか「今では、こんな作り方をしなくなってしまったという上海の伝統料理も多く出しています。手間ひまがかかりますが、“後世に伝えるべき味”です」とマダムの王 のり子さん。現在は、王夫妻の教えを忠実に守る南 俊郎シェフが厨房で腕を振るう。また、西洋の技法を生かすといっても余計な脂肪分などは使用しない。「たとえ食欲がないときでも、体に優しく、すっと染み込むような、食べた人が幸せになるような料理を出すのがレストランの使命」とのり子さん。目に美しく、体が喜ぶ料理をぜひ「シェフス」で。
Photo/ Kazue Shibuya
Text/ Naoko Monzen
基本情報
東京・新宿
シェフス
TEL . 03-3352-9350
東京都新宿区新宿1-24-1 藤和ハイタウン1階
シェフス
TEL . 03-3352-9350
東京都新宿区新宿1-24-1 藤和ハイタウン1階
記事更新/ 2012.5.18
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定休日 : 日曜、祝日